🌿雨霧の中の太龍寺、「弘法大師正御影供」

初夏のような真っ青な空と半袖でも暑いぐらいだった昨日とうって変わって、今日の加茂谷は雨です。

今回はスダチの話題から入ってませんが、担当者は岩本です。

別にスダチねたが切れたわけではありません。次回はとっておきのネタを出すつもりです。ただ、今回のブログは今日の天気のようにしっとり涼やかにまとめる「一応」予定なのです。

 

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深瀬地区河川敷の鯉のぼり達は、今日はみごとにまっすぐ整列状態です。激しくメザシちっくです。(改めて見ると、ちゃんと等間隔に吊れてますね。)

これはこれで、なかなか良い眺めのような気もします。

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私は、数日前の初ブログ記事でも書きましたが、雨の加茂谷の風景もけっこう好きだったりします。(ただし、超豪雨や嵐でなければ、の話ですが)

かも道から太龍寺の方向はすっかり雲の中ですが、今日の岩本はこの雨と雲の中の太龍寺にいました。

今日は太龍寺さんが年に一度、大師堂の奥の御廟の扉を開いて公開すると聞きつけ、ぜひ ブログネタのために 貴重な機会だから見に行くことにしたのです。

4月の一月だけでもはや5回目の太龍寺、晴れていれば歩いて登る気満々なのですが、さすがに雨ともなるとちょっと面倒くさくなり車で登ります。

地元の皆様はご存知、太龍寺は車で登っても 駐車場からお寺まで1km けっこうな坂道を歩いて登らなければなりません。

ふもとから見るとすっかり霧に包まれていたお寺付近、霧の中はこんな感じに、激しく幽玄な雰囲気になっています。

 

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山門を越えてもまだ続く本堂への道。向こうは霧に隠れて見えません。

時折、鳥の声はまばらにするものの、聞こえる音は静かに雨が降る音ばかりです。

 

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旧坂口屋さんの横の道から車で登って来る時も、霧の中を歩いて来る時も、みごとに誰にも会いませんでしたが、ようやくたどり着いた多宝塔や虚空蔵菩薩の本堂周辺にも、やはりこの天気のせいかまったく誰もいません。

ただひたすら、霧と静寂に包まれています。

 

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大師堂の方に来ると、霧のカーテンの向こうにようやく人影が幾つか。お参りしている数人のお遍路さんや、午前11時の法要開始まであと少しの間、最後の準備に余念のないお坊さん達です。

大師堂の裏にある御廟は、このように扉が開かれていました。

 

 

そもそも、今日はいったい何の日のなのか?

そこからしてよくわかっていなかったのですが、今日は旧暦の3月21日。この日は弘法大師空海が高野山の奥の院に入定した日だそうで、各地の真言宗のお寺で『正御影供』が行われるようです。ちなみに、これ、「しょうみえく」と読みます。今、知りました。日本語って難しい。

「西の高野」と呼ばれる太龍寺でも、もちろん毎年行われる重要行事のようです。

そして、午前11時。

それは先触れもなにもなく、唐突に始まりました。

大師堂の賽銭箱の前辺りから何気なく橋の方を眺めていたらば、白い霧の向こうから次第にはっきりと浮かび上がってきた、大勢のお坊さん。

 

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傘の色までばっちりお揃いの静かな行進を見て、「ああ、お坊さんって傘さすんだ〜」と最初に思ってしまったワタクシ。当たり前だろ!と怒られそうですが、言い訳させて下さい!

これは、とにかくワタクシ岩本がこれまでの半生、ちょっと特殊な世界にいたことが原因です。

岩本は大学卒業後20代の8年間、陸上自衛官だったわけですが、実は陸自、制服を着ている時に傘をさしてはいけません。(戦闘服を着ている時はいわずもがなです。あと、空と海についてはどうかは知りません)

そして30代に10年近くを過ごした米国、あっちではなぜか少々の雨では傘をあまりさしません。けっこうな雨でも、若い子とかは、フードをかぶって普通に歩いていました。老いも若きも全般的に雨に濡れることに対してそれほど気にしていなかったっぽいです。この慣習に、岩本がっつり馴染みました。

そしてそして、日本に帰ってきた昨年、帰国1週間後からとっととお遍路旅に出てしまいました。3ヶ月間四国じゅうを(そして勢い余って京都や奈良まで)歩きまわっていたわけですが、歩き遍路、基本的に傘さして歩きません。(個人差あり。でも菅笠かぶってると少々の雨はしのげます)もともと、日本生活復帰へのリハビリもかねていた遍路旅でも、さらに「傘ささないグセ」に磨きがかかってしまいました。

そんなわけで、今でも岩本が雨の時でもけっこう傘なしでひょろひょろと歩きまわっているには、訳があるのです!

過去20年もの間、傘をささない文化の中で暮らしてきてしまったのです!けっして、おかしな人なわけではないのです!

 

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法会が始まってもしばらくは、山に響くのはお坊さんたちの読経(と、たぶん御詠歌)の声と雨の音ばかり。あいにくの空模様。。。と言うべきなのでしょうが、霧に包まれた薄暗い山の中、雨に洗われた清涼な空気にお香のとても良い薫りがたち込め、すこぶる趣のある最高の雰囲気です。

ロープウェイが到着する20分毎に、こんな雨の平日でもお遍路さんたちが少しずつ大師堂に訪れて来ては、珍しい法会を興味深そうに見物して行きます。

 

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法会の最後の部分は、理趣経の読経でした。これ、よく知られている般若心経に比べるとむちゃくちゃ長いお経です。聞いていると、ひたすら何度も「セイセイ」と言っています。もちろん言ってることや意味などは知りませんが、落ち着く音楽のような響きなので、霧の向こうに霞む木立をながめながら、たっぷりと癒やされていました。

 

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約1時間で法会は終わり、再びきれいに列を作って元来た方へ帰っていくお坊さん達。

ちなみに、自衛隊の学校内では「二人以上で歩く時は列を作って歩くこと」という決まりがあります。だから、列を作って歩くお坊さんたちを見てるとなんだか同士的なものを感じます。(←おこがましい)

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たっぷりの癒やし体験の後は、雨も強くなってきたことから、早々に太龍寺を後にしました。

お遍路さん達はほぼ全員ロープウェイの方に行ってしまうので、またしても霧の中を独りで降りていきます。

でも、山の中で独り歩く、しかも霧や雨の中を。。。って、実はそんなに嫌いじゃないです。

 

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駐車場近くまで下りてきて、道を一生懸命に上がって来ているこの方達に出会いました。

さすが、四国八十八か所霊場の遍路道。

沢ガニまで、白装束です。

 

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“🌿雨霧の中の太龍寺、「弘法大師正御影供」” への1件のコメント

  1. やまちゃん より:

    毎回、中味の濃い投稿に感動です!
    岩本さんの記事は起承転結がありますね。
    特に結がいいです!
    スダチのネタも楽しみです。

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