🌿加茂谷へんろ道会大忙し〜 かも道緊急倒木処理、小松島へんろウォーク、遍路道&札所講演会

 

9月27日の火曜日。曇り空のもと、太龍寺への車道を黙々と登っていく加茂谷の猛者4人。

手にはレイキや熊手、はたまたチェーンソーと実に物々しい出で立ち。

静かに上り坂を歩む足取りからは、闘志が湯気となって立ち上ってくるかの如く。。。

 

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彼らはご存知『加茂谷へんろ道会』のメンバー。

去る20日に台風16号が阿南市の上空を通過しました。幸い、一時的降水量は記録的な多さだったものの、時間的には短い豪雨と暴風であったため、昨年一昨年と水害にみまわれた加茂谷ですが、今回は特に著しい被害はなかったようです。

翌21日朝から、太龍寺のお山の遍路道の状況を点検・清掃すべく「かも道」を登っていった加茂谷地域おこし協力隊員イワモト。やはり、竹林を抜けて石切場に行く間の山道に地形上多くの岩や枝が流れ込んできて荒れていた他、太龍寺道との合流点に行くまで何ヶ所も倒木が道を塞いでおりました。

かも道の秋の定期清掃までまだ少し間があったため、へんろ道会は有志のみで急遽、緊急倒木撤去にやって来たのです。

 

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倒木の幾つかはけっこうな太さがあり、今回は超強力な助っ人の方に来て頂きました。

加茂の日下さん、森林組合の仕事などの仕事もしているプロの「木こり」さんです。チェーンソーをバシバシと奮って頂きます。最強です。

 

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まずは少し前からあった倒木。こちらは以前、道を塞いでいたのを松崎のヒトシさんが人力でノコギリで切って下さっていた残骸です。まだ道の半分を塞いでいた部分を完全に切って切って切ってどけていきます。

 

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チェーンソーのプロが同行している貴重な機会はそれほどありません。

今は道をふさいでいなくても道の脇の木に倒れ掛かっているような倒木なども、今後また嵐の時に倒れてきたりしないように、切って切りまくって下さいます。

 

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そして、かも道の大龍寺側の入り口から1km以上歩いた場所、今回最難題の倒木の地点に到着しました。

見ての通り、道の脇の高い松の木の上の部分がボッキリと折れて、枝葉の生い茂る頭の部分を下にして道の上に落ちています。道を完全に塞いでおり、かつ切るのも何ヶ所も切らなければならない一番困った倒木パターンです。

 

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まずは、この松の木が引っかかった形になっている榊の木を取ってしまい、その後、道の行く手を阻んでいる何本もの松の枝を次々と切っていきます。

 

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道の反対側の脇から伸びている少し細い木々もこの倒れた松の枝を支えている形になっているため、そちらも同時に人力で切っていきます。ノコギリの仕事師岡田さんが果敢に討ちかかっております。

 

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松の倒木との戦いも後半戦、切り落とした枝をどんどん脇の斜面に捨てます。細かく切り落とされさえすればコチラのもの。ここからは人力で枝を道から運んでいくだけです。

みるみるうちに松の枝葉は運び出され、きれいな山道が戻ってきました。勝利の瞬間です。

 

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かも道を加茂に向かって進んで行きながら、更に今後すぐに危なくなりそうな殆ど枯れて腐っている木なども倒しておきます。

イワモト、とにかくチェーンソーの威力に大感激。なぜなら21日に見回りをした時、自力で竹林の倒れた竹を引っ張りだしたり切ったり散々やってへとへとになり、「やっぱり人力じゃ限界。。。」と涙した経緯があります。

やっぱりチェーンソー凄いな、機械の力ってスゴイな〜 ♡

 

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でも、非力なイワモトと違って、ノコギリ仕事師岡田さんは、あちらでチェーンソーが別の木を切り倒している間に、こちらの倒木を人力でゴリゴリと切って捨てていきます。これができるのが、加茂谷のお父さんたちのスゴイところです。

 

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そして、尾根伝いの平坦な道を全て過ぎ、にじり岩も通り過ぎて道が下り坂になる石切場に差し掛かったところに、今回2本めの「やっかいな倒木」がありました。

ちなみにこの殆ど同じ場所で、少し前に大雨の後同じように同じような木が倒れていました。ここら辺の木はちょっと根性が足りないようです。

 

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独り岩場を登っていく日下さん。チェーンソーが光ります。

 

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あっという間にバラバラにされた木は、葉っぱも少ないことからポイポイと道から脇の斜面に投げ捨てられ、あっという間にすっきりきれいになりました。

 

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連戦連勝に「やったぜ!」と空海(の、拳の跡です、これ一応)とゲンコとゲンコを打ち合わせてガッツポーズの鶴岡さん。

ちなみに、この岩は空海にレフトのストレートパンチを食らわされた(と、される)岩です。岩的にはちょっとかなり痛かったはずなのに、後々の世まで「弘法に殴られた岩」という目で見られるのは踏んだり蹴ったりな気分でしょう。

 

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午前中ひたすら倒木と戦い続け、大きな落ち枝が多い場所はレイキや熊手でひっかきまくったのでここでお昼ごはん休憩です。

 

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おいしいおにぎり弁当(おやつのおまけ付き)でお腹がいっぱいになり、ようやく人心地ついた気分。

これまでの道中で何度か雨が振っている気配はありましたが、太龍寺のお山の木々は多少の雨は遮ってくれる優しい木々なので作業中はまったく濡れませんでした。後から聞くと、ふもと加茂谷ではけっこうな雨だったようです。

 

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石切り場の奥の、見晴らしの良い場所。ここからは真向かいの山の中腹に加茂谷牧場の牛舎がよく見えます。

 

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雨と雨の合間で空気が澄んでいるためか、曇り空でも不思議と向こうの海岸沿いの地域や海がはっきりと見えました。

 

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しっかり活力を取り戻した後は、戦線復帰。ここから下が道としては一番台風の影響を受けて荒れている場所なのです。

全ての倒木をバシバシと切り落として処理していきます。

 

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ここから竹林までの間の道は、倒木は少ない代わりに地面そのものが流れ込んで来た大きな石や太い枝で道そのものが完全に壊れてしまっている場所。

そこは、人力で枝や木切れで大きなものを全てかき除け、岩を脇に転がして今後のための土留めとして並べて行く、体力と腕力勝負で頑張りました。熊手バンザイ。

 

なんとか一応は通れる道になった後は、いよいよ最後の竹林の部分です。

 

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竹林は、何もしなくてもみな京都の嵐山のような青竹がまっすぐ伸びるきれいな竹林になるわけではない、と、四国のみならずあちこちの田舎道や山道を歩くとよくわかります。

手入れがされず放棄された竹林は枯れた竹がすべて絡み合って残り、とても汚い光景になります。

かも道のこの竹林は、持ち主のかたが普段からしっかり手入れをして下さっているので、京都の竹林にも負けないとてもきれいな青竹の森です。

そこに台風で倒れてしまった竹などをどんどん切って短くし、古い竹や枯竹が積んである場所に集めていきました。

 

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予定時間をやや過ぎた3時近くに、ようやくふもとまで下りてきました。

まだ幾らかは枯れ葉だまりが道に残っていますが、それは10月の半ばに行う秋の定期清掃できれいにする予定。とにもかくにも「かも道」は邪魔な倒木や特に荒れた場所はきれいにできたので、もう歩いていくのに支障はないはずです。

道は歩く人がいなければあっという間に草が伸びる。手入れをしなければ、すぐに荒れてしまう。荒れてしまえば余計に歩く人もいなくなる。沢山の人達に気持ちよく歩いてもらうためには、いつもいつも手をかけて整備しておかなくてはならない。

そのために、へんろ道沿いの地元住民の皆さんや、地元のへんろ道保存活動のグループなどが、こうして人々の目につかないところで懸命に働いて下さっているのです。

 

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さて、加茂谷の遍路道の整備でその威力を発揮する『加茂谷へんろ道の会』、この週は実は他の活動でもいろいろ忙しかったのです。

周辺の他の市町村の遍路道の保存活動組織と協力し合うのも、活動上大事なことですが、9月24日の土曜日には黄色のベストと帽子の「カナリア隊」は小松島市街地にいました。

 

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何度かこのブログにも登場している、『徳島共生塾一歩会』の新開理事長、またまたこんにちは。

 

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この日は、『加茂谷へんろ道会』は一歩会主催の小松島市内にある遍路道を歩き、札所の恩山寺と立江寺に参拝するウォーキング・イベントに参加したのでした。全行程8㎞をゆっくり歩く初心者向けのコースです。

 

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かつては全国から集ったお遍路さん達は、必ずしも1番札所の鳴門の霊山寺から歩き始めるのではなく、小松島の港から上陸して小松島の札所から始めるパターンも珍しくなかったそうです。

それを示す道標が、現在最も一般的に歩かれているルートから外れた小松島の市街地の中に残っている。。。徳島県庁の専門家の方が、あちこちの道標などで解説をして下さいます。

 

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参加人数が多く、町中を歩くので2班に分かれて動きます。後発の班にも、解説の方と道案内の先達さんが付いています。

 

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古い道標の向かいには、現在の道標がいくつも。

官民どちらが製作しているにせよ、全てお遍路さんにとってはとても助けになる道標なのです。これらの道標やシールがなかったら、本当に大変なのです。経験者は語ります。

 

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先ほどの国道55号線を渡ってしまえば、そこからは程なくイワモトも見知った道、恩山寺への歩き遍路道です。

 

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お寺では、先達さんが山門の通り方や手水の使い方までウォーキングに参加された皆さんに教えて下さいます。

 

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ず〜っと持ち運んで下さっていたロウソクと線香も、希望者全員に配って下さいます。

 

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台風明けの土日、秋のお遍路シーズンなのか、どんどん団体のお遍路さん達がやって来て境内はなかなかの混雑です。

 

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恩山寺の後は、近所の食事処で昼ごはん休憩。

その後、立江寺に向けて「義経ドリームロード」にもなっている遍路道を歩いていきます。

 

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こちらの遍路道、史跡の指定を受けている部分だそうです。しかも山の中の道ではなく里の田んぼの中の畦道。こういう道が史跡になるのは珍しいそうです。

 

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花火屋さんが並ぶ地区を抜け、お京塚で小休止し、終着点の立江寺に到着しました。

こちらも白衣を着た団体さんで大混雑です。

 

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最後に参加者全員で記念撮影ぱちり。

アップダウンの少ない8㎞をゆっくりなので、体力的にはキツくなく、お天気も涼しくて実に快適なのんびりゆったりの楽しいウォーキングでした。(一方、周辺のへんろ道でウォーキングイベントをすると、どうしても地形上どの部分を取ってみてもガチになってしまうのが、加茂谷です)

 

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小松島市のウォーキングから明けてつぎの25日の日曜日。

今度はへんろ道会のメンバーは阿南市文化会館『夢ホール』で講演会に参加していました。

本当にイベントというのは、重なる時は重なります。

 

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阿南市市民部の鈴江部長のご挨拶のあとは、基調講演に平等寺の副住職、90分たっぷりと平等寺の文化財や歴史について講義して下さいました。

 

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徳島の海沿いの遍路道、牟岐町から海陽町にかけて続く八坂八浜の道について、牟岐町の担当職員の方が解説して下さいました。

 

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最後は、加茂谷ではお馴染み、阿南市の文化振興課の向井さんが、主に太龍寺について語って下さいました。

 

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とにかく最近は毎日毎日雨続きの加茂谷。

ちょうど1年前のこの時期に歩き遍路で徳島を歩いていたイワモト(昨年の9月27日から28日が、鶴林寺から太龍寺、平等寺を通って阿南市の福井の辺りまで歩いていた日です)。

昨年は例年にない日照りの秋で水不足にまでなる寸前だったそうですが、四国初心者のワタクシは「四国って秋は雨が降らんのだな〜」とのん気に快適に歩き続ける気楽な日々を過ごしていました。あっちが異常な天気だったのですね。。。

雨が降ると、いつもいつも加茂谷を取り囲むいくつものお山からは靄が立ち上り、風でまるで生きている雲のようにあちこち移動し、とても綺麗で幻想的な光景になります。

 

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山々からこうやって煙の様に靄や雲が立ち上ることを、「白龍が昇る」と言い表すこともあるそうです。

最近はいつもいつも、龍のお山の周りには白い龍が飛び回っています。

 

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